災害に強い家づくり|地震・豪雨から家族を守るために知っておきたいこと
- 3 時間前
- 読了時間: 8分

こんにちは。自然素材をつかった住宅を、宮大工がつくっているWood Life Designです。
近年、地震や豪雨などの自然災害が、決して「どこか遠くの出来事」ではなくなっています。
2026年8月も、熊本県での地震や、茨城県南部を震源とする最大震度5弱の地震、千葉県や栃木県の豪雨など、各地で災害が発生しています。
ニュースで被災した住宅を見るたびに、
「もし、自分たちの家だったら?」
と考える方も多いのではないでしょうか。
これから家を建てるご家族にとって、デザインや間取り、住宅設備を考えることはもちろん大切です。
しかし、それと同じくらい大切なのが、
「災害が起きたとき、この家は家族を守ってくれるだろうか?」
という視点です。
家は、災害が起きていないときだけ快適であればいいものではありません。
地震が起きたとき。
大雨が降ったとき。
停電したとき。
断水したとき。
そして災害が過ぎ去ったあと。
家族が安心して暮らし続けられること。
それも、これからの家づくりに必要な性能の一つだと私たちは考えています。
「災害に強い家」とは、どんな家?
「災害に強い家」と聞くと、多くの方がまず「地震に強い家」を思い浮かべるかもしれません。
もちろん耐震性は非常に重要です。しかし、日本の住宅が備えるべき災害への強さは、それだけではありません。
例えば、
地震
大雨・洪水
土砂災害
強風・台風
浸水
停電・断水
など、地域や土地によって想定すべきリスクは変わります。
だからこそ、「どんな家を建てるか」だけではなく、「どこに、どんな家を建てるか」
まで考える必要があります。
① まずは「土地」の災害リスクを確認する
家の性能を考える前に、意外と重要なのが土地です。
どれだけ丈夫な家を建てても、土地そのものに大きな災害リスクがあれば、安心とは言えません。
土地を選ぶときには、
洪水
内水氾濫
土砂災害
津波
液状化
地盤の状態
などを確認しましょう。
ハザードマップを見ることも重要です。
「駅から近い」
「日当たりがいい」
「価格が安い」
だけで土地を決めるのではなく、「災害が起きたとき、この土地はどうなるのか?」
という視点を持つことが大切です。
家づくりは、土地選びから始まっています。
② 地震に強い家は「耐震性能」だけで決まらない
地震対策で重要なのが、もちろん建物の耐震性能です。
しかし、「耐震等級が高いから安心」と、それだけで終わらせるのもおすすめできません。
建物の形状や壁の配置、接合部、基礎、地盤など、さまざまな要素が関係します。
特に木造住宅では、「どこに、どのように力がかかるのか」を考えた設計が重要です。
実際、2016年の熊本地震では、1981年以前の旧耐震基準の住宅だけでなく、2000年以前に建築された一部の木造住宅でも倒壊等の被害が確認されました。国土交通省は、その被害を踏まえて木造住宅の耐震性能を検証する方法を公表しています。
だからこそ、これから新築するのであれば、「現在の基準を満たしているか」だけでなく、「どこまで安全性を高めるのか」を住宅会社としっかり話し合うことが大切です。
③ 「倒れない」だけでなく「住み続けられる」ことも考える
災害に強い家を考えるとき、私たちが大切にしたいのが、
「倒壊しない」その先です。
大きな地震のあと、「家は倒れなかったけれど、生活できなくなった」というケースも考えられます。
例えば、
水道が使えない
電気が使えない
ガスが使えない
窓やドアが開かない
家具が倒れて生活スペースがなくなる
水が浸入する
屋根や外壁が大きく損傷する
といったことです。
つまり、「命を守る家」から「暮らしを守る家」へ。
災害後の生活まで考えることが、本当の意味での災害対策につながります。
④ 豪雨に備えるなら「家」だけでなく「外構」も重要
最近は地震だけでなく、集中豪雨による浸水被害も大きな問題になっています。
ここで意外と見落とされやすいのが、外構計画です。
例えば、
敷地内の排水
雨水の流れ
道路との高低差
駐車場の勾配
玄関まわりの高さ
排水設備
雨水桝の位置
などです。
家だけを見て、「外構は最後に考えればいい」としてしまうと、災害時の水の流れまで考えにくくなります。
家と外構はセットで考える。
これは、これまでWood Life Designが外構計画の記事でもお伝えしてきた考え方です。
⑤ 地盤を知ることも、災害対策の一部
どれだけ建物を丈夫につくっても、地盤に問題があれば十分な性能を発揮できません。
そのため、土地を購入して家を建てる場合には、地盤についても確認する必要があります。
地盤調査を行い、「この土地に、どのような基礎・地盤対策が必要なのか」を判断します。
これは見た目では分かりません。だからこそ、家づくりでは、見える部分だけでなく、見えない部分にこそ目を向けることが大切です。
⑥窓や屋根など「弱点」になりやすい部分も考える
家の強さを考えるとき、構造だけに目が向きがちですが、災害時には開口部や屋根なども重要です。
例えば強風時には、
窓ガラス
シャッター
雨戸
屋根
外壁
雨樋
などにも大きな負荷がかかります。
また、豪雨時には雨水の侵入を防ぐことも重要です。
普段は何気なく使っている窓や玄関も、「災害時にはどうなるか?」という視点から考えてみましょう。
⑦ 家具が倒れにくい間取りも考える
地震が起きたときに怖いのは、建物そのものだけではありません。
家具の転倒や物の落下によって、家族がケガをする可能性もあります。
だからこそ、
大きな家具を置かなくても済む収納計画
家具が倒れても避難経路を塞ぎにくい間取り
高い場所に物を置きすぎない収納
寝室の家具配置
なども考えておきたいポイントです。
ここでも、「耐震性能の高い家をつくれば終わり」ではないことが分かります。
暮らし方まで含めて考えることが大切なのです。
⑧ 停電・断水したときのことも考えてみる
災害が起きれば、電気や水道などのライフラインが止まる可能性もあります。
そこで、
飲料水の備蓄
食料の備蓄
モバイルバッテリー
ポータブル電源
非常用照明
カセットコンロ
簡易トイレ
などを準備しておくことも重要です。
住宅設備についても、「停電したらどうなる?」「断水したらどうする?」と考えてみると、必要な備えが見えてきます。
住宅性能だけでなく、「災害時にも生活を継続できる仕組み」まで考えてみましょう。
⑨ 「災害に強い家」と「自然素材の家」は両立できる?
ここはWood Life Designとして、ぜひお伝えしたいところです。
「自然素材の家は災害に弱いのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、自然素材を使うことと、構造上の安全性を高めることは別の話です。
無垢材や漆喰を使ったから耐震性が高くなる、という単純な話ではありません。
大切なのは、構造・設計・施工・素材、それぞれを適切に考えること。
自然素材の心地よさを大切にしながら、現代の住宅に求められる耐震性や耐久性についてもしっかり考える。それが、私たちが目指す家づくりです。
宮大工の技術から学べること
私たちが大切にしているのが、社寺建築などで培われてきた宮大工の技術と知恵です。
神社や寺院は、何十年、何百年という長い時間を超えて残っているものがあります。
もちろん、現代住宅と社寺建築では構造も用途も異なります。
そのため、「宮大工の技術だから地震に絶対強い」という単純な話ではありません。
しかし、長い時間を生きる建物をつくるためには、木の性質を知ること。構造を理解すること。細部まで丁寧につくること。そして、建物を長く使うこと。こうした考え方が欠かせません。
私たちは、そうした職人の知恵を現代の家づくりにも活かしていきたいと考えています。
災害が起きてからではなく、「建てる前」に考える
災害は、いつ起こるか分かりません。
だからこそ、「災害が起きたらどうしよう」と不安になるだけではなく、「災害が起きても家族を守れるように、今できることは何か?」を考えておくことが大切です。
土地を選ぶ。
地盤を調べる。
耐震性能を考える。
構造を確認する。
外構の排水を考える。
家具の配置を考える。
非常時の備えをする。
一つひとつは小さなことでも、それらを積み重ねることで、家族の安心につながります。
まとめ|強い家とは「家族の暮らしを守る家」
災害に強い家づくりというと、「耐震等級」「地盤」「構造」など、専門的な言葉がたくさん出てきます。もちろん、それらは非常に重要です。
でも、本当に考えたいのは、その家で、家族が安心して暮らし続けられるか」ということではないでしょうか。
地震が起きても命を守れる。
豪雨が来ても被害を抑えられる。
停電しても最低限の生活を維持できる。
そして、災害が過ぎ去ったあとも、家族が「この家に帰りたい」と思える。
それこそが、私たちが考える災害に強い家です。
※災害対策は土地条件・建物条件によって必要な内容が異なります。耐震性能や浸水対策などについては、地域のハザードマップや専門家への確認もおすすめします。
家づくりでもしお悩みであれば、Wood Life Designにお気軽にご相談ください。



コメント